ソラリスアワー「炎・龍・道」ナイト

名ラジオ番組ソラリスアワーで、1月23日おこなわれた演奏会「炎・龍・道」の特集が放送されまぁす。

ソラリスアワーは、
静岡伊東では、FMナギサステ−ション 76.3MHz 3月22日19:00〜
神奈川大和周辺で Magic FM 77.7MHz 3月26日 22:00〜
で放送されます。
聴けそうな方は、是非聴いてみてくださぁい!

ソラリスアワーHP:http://sound.jp/solaris_audio/solaris_hour/main.html

「炎・龍・道」特集ページ:http://solaris-audio.com/pianoya/solarishour322.html(テーマ曲「雪の夜」のMORIKEN Remixが聴けます。)

テルミン奏者Rom ChiakiさんのHP:http://www.officek.jp/rom/


○番組で紹介された曲の解説です。
サウンド・オブ・ミュージックリチャード・ロジャース
かの有名なサウンド・オブ・ミュージックを色んなタイプの音型で、アレンジしました。

荻野さん/野村誠
朝日新聞の企業メセナで、懸賞のようなものに当たると野村誠にその人の曲をつくってもらえるというものがあったらしい。
作曲のため、まこちゃんはその当選者荻野さんの話をかなりの長時間聞いた。
そして大好きな犬の話、色々なところに旅行に行った話、クラシックの名曲が好きであるという荻野
さんの話が、直接的に、即物的に、物理的にこの曲では表現されている。

水の戯れ/ラヴェル 
自分がラヴェルで一番好きなピアノソロ曲というと、この「水の戯れ」です。
冒頭のテーマと第2主題は、まさに霊感を受けてうかんだ音型って感じがします。
ガブリエル・フォーレに献呈されています。
作曲者自身により、アンリ・ド・レニエの詩句「水にくすぐられて笑う河神・・・」が曲の銘句として置かれています。

応援歌/伊左治直
VOCE/伊左治直
どんな曲を作曲しても、独自のワールドに聴き手の世界にいざなう伊左治さんだが、最近は愛らしいピアノ小品でもその表現をおこなっている。自分も何回も演奏していて、全音からも出版されている「舟歌」、「夢の散歩」、「子守歌」、「魔法の庭」の4曲に続くピアノ小品が、今日演奏するピアノ曲である。
「応援歌」は、伊左治さんが音楽仲間、友人としても信頼できるお弟子さんが卒業する時、彼らへのエールをこめて作曲された「応援歌」だそうです。いい話しですね。
Voceポルトガル語の「あなた」、^の記号はアクセントを意味します。ポルトガル語は、アクセント記号が何もない場合、語尾から数えて2個目の母音にアクセントがつくという法則がありますが、この記号がついているので、ヴォ、セー!とセが強く発音されます。ちなみに「わたし」はEu(エウ)といいます。伊左治さんはVoceを最初「声」voiceの意味だと思っていたところ、「あなた」の意味だったことを知って感動。その感動のあまりこの曲にVoceというタイトルをつけたそうです。

トルコの軍楽 ジェッディン・デデン/アリ・ルザ・ベイ
オスマントルコ時代のトルコの軍楽隊はメフテルと呼ばれ、8世紀ごろにその原型があったようです。
リード系楽器、トランペット系楽器、打楽器からなっています。
兵士を鼓舞する音楽はとても印象的で、モーツァルトやベートヴェンにも「トルコ行進曲」というかたちで、影響を与えています。

ラデッキー行進曲/シュトラウス1世
シュトラウスさんは、お父さんと息子さんがいて、これはお父さんの曲です。しかもリヒャルトさんというシュトラウスさんもいるのでシュトラウスという名前を見たら確認が必要です。

1848年の三月革命で有名なラデッキー将軍の凱旋のために、軍楽長も担当していたシュトラウス父さんは行進曲を書くよう指示されたというわけです。
自分はシュトラウスのワルツというのがとっても大好きです。「美しき青きドナウ」に「ウィーンの森の物語」、いい曲ですよね!ちなみに「美しき青きドナウ」を聴くといつも宇宙空間を思いうかべてしまいます。なぜかというとスタンリー・キューブリックの「2001年の宇宙の旅」、宇宙船で人がプカプカ浮かんでる時に「美しき青きドナウ」がかかっているからなんです。
あの映画では、他にもリヒャルト・シュトラウスツァラストラはかく語りき」、リゲティの「ルックス・エテルナ」が効果的に使われていて感動します。
以上シュトラウスは宇宙的な音楽であるというお話でした。

世界の生成について/岡野勇仁
世界はどこでつくられるのか、世界の中心はどこにあるのか、それは自分自身の心の中。そんな曲です。

安らぎと丘の上の鳥/岡野勇仁
自分の心の中にある1枚の絵。そこには、丘があり、鳥が飛んでいました。その空間に溢れる安らぎを、音で表現してみました。

マトルズダンス/ササス 
今回演奏する曲の中で、打楽器関係者以外の方はこの曲何?誰?というのがこの曲だと思います。
自分も今回演奏するまで知らなかったんですが、打楽器界ではけっこうロングヒットな有名曲だそうです。変拍子とクロスリズムのジャングルに、きれいな花が咲いている、そういった印象の曲です。(ホントか?)
変拍子とクロスリズムというのは、西洋系の音楽教育を受けた人にとってはなんとも不自然なリズムでムズムズしますが、アジア・アフリカやイスラム圏、スペイン(50音順)などでは宗教的高揚感と直結した重要なファクターです。
この曲は西洋的な曲ではありますが、そういう視点で見るとムズムズが恍惚に変わる瞬間が訪れるかもしれません。

アルハンブラの思い出/タルレガ
アルハンブラ宮殿イスラムナスル朝、ララマール王時代の1238年建設が開始され、21人もの王によって建築されました。1492年、フェルナンド、イザベル両王のキリスト教徒軍によって陥落し、以後キリスト教芸術によって修正が加えられました。アルハンブラとは、アル・ハムラ「赤いもの」をさしているそうです。これは、煉瓦や漆喰の色をあらわしている説から、夜を通してかがり火を燃やして工事したためグラナダ平野から見上げた宮殿は赤く染まって見えたこととの説もあります。

カマカニ・カイリ・アロハ Ka Makani Ka`ili Aloha
自分はハワイアンがずっと前から好きで演奏したいと思っていたところ、Romさんがハワイアンのレパートリーがあると聞いてとてもうれしく思いました。
ヴォーカルやスチール・ギターのウヨォ〜ンというポルタメントテルミンとちょっと似てるかなとも思います。
1916年のマシュー・カーネという人が作曲した、「風が私の愛をうばっていった」というラヴ・ソングです。

アヴェマリアシューベルト
色々なアヴェ・マリアは、マリア祈祷文というカトリック教会の祈祷文に音楽をつけたものですが、このシューベルトアヴェ・マリアウォルター・スコット(1771-1832)というスコットランドの詩人の「湖上の美人」という詩からとっています。
テルミンでのこの曲の演奏はRomさんのホームページで聴くことができます。

雪の夜/ 岡野勇仁
今回の演奏会のために作曲した新曲です。「炎・龍・道」のテーマ曲でもあります。
ソプラノサックスまたはオーボエとエレピの組み合わせ、みたいなイメージの曲です。
ケニー・Gさんが吹いたら似合いそうな曲です。
テルミンで演奏すると、とってもあったかい雪の夜になります。