1:00VEの動画&7月23日六本木スーパーデラックスよかったらご来場

この前、オイラが参加している「1:00VE」(ラヴと読みます)という新しめ系総合アートユニットのライヴがあった。ホームページはこちらhttp://www.1-00ve.com
下記けっこう長いので、読むのがめんどうな方はとりあえずこちらの動画を見てみてくだちゃい。
あと7月23日(水)に六本木スーパーデラックスで21:00から、その1:00VEのライヴがありますので、もしよろしかったらいらしてくださぁい。無料っす〜。

ショパンノクターン
http://jp.youtube.com/watch?v=8FCszAYBAp0&feature=related

雪の夜/岡野勇仁
http://jp.youtube.com/watch?v=ldk0AWSObhU

1:00VEは、新進気鋭の(この言葉好き)エレクトロニカ作曲家荒井佑さんと、ハートフルでファンタスティックなコンテンポラリーダンサーやのえつよさんをはじめとして、映像やデザイン系の方々もいる総合的な感じのユニットである。
このようなユニットでは、本番での時間に比して、リハの時間というのが長く、また回数も多い。
ジャズやブラジル音楽のようにopenちょい前に来て、初めて会う人と今日やる曲の曲順と構成を決めて、せーの、ぴよ!と始めるタイプと正反対のスタイルとなる。
これはまぁそのリハの間にメンバー間の交流を深めるというか、精神的共有を育むというか、なんというかそういうのが、こういう総合的なのの場合はとても重要になるからだと思う。
初対面だけど、これから一緒に仕事やプロジェクトを始める時に、「まぁまずとんかつでも一緒に食べにいきますか!」ととんかつを食べにいって、仕事の話しをするでもなく、住んでるとことかの話しして「へぇ〜、あぁあの店なら私も行ったことありますよ!」みたいな感じで親睦を深めるみたいな(自分はそういうのやったことないから想像だけど)、そういう感じなのかな、と思う。さらによくわからないけど、企業とかだとそういうのがかなり正式な行事としてとりおこなわれているのかなぁとか思う。
まぁそういう感じで、とんかつ食べる感じのリハでメンバーの一体感を育む感じのと、とんかつ食べずに、初対面の人といきなり踊りだすタイプみたいなのが、あるとしたらオイラはどちらも好きだなぁと思う。どちらもいいところがあるんだよね。
共有された精神性や空間性などから固定バンド特有の世界というか雰囲気みたいなのが、たちあらわれる瞬間というのは、やはりかなり素敵なものだし、セッション的な演奏で、色々な人と、瞬間的ながらも膨大な量の音楽的な情報交換をドキドキしながらするのも素敵だと思う。
こういう、どっちもいいんだよな!みたいなのが、わりと好きである。

例えば成功法則の本などを読むとよくこういうフレーズがある。
ある作家が、50社に原稿を持ち込んだが、そんなの全然だめだぜ!みたいに断られ続けた。だが、めげずに51社目に持ち込んだところ、空前の大ヒット。それが今の有名な誰々さんである。みたいな。
それでそれの逆パターンもある。今日は美味しいパスタを食べるぞ!パスタが食べたいんだ!パスタしか食べないぞ!と意気込んで行くが、ねらっていたパスタ屋は休み!断られ続けても、ねばるといいことがある、と成功法則には書いてあるぞ、ということで電車に乗って5駅向こうのパスタ屋まで行くか?いや、待てよ、このパスタ屋が閉まっていたのも何かの縁、このとなりのラーメン屋に入ってみるか、と入ってみたら超ウマ!これはパスタ屋が閉まってたのはラッキーだぜ、ということになる。これ、上の作家の例でいうと1社目断られた時点で、あぁこりゃ駄目だチキショー、と思って入ったとなりの飲み屋で、ひさしぶりの友人に事業に誘われ大成功、会社の経営者になりましたとさ、ということだったりするんだろうな。

さて、これはどっちがいいかというと、どっちもいいよね!どっちもあってるよね!ってことだと思う。
その時々と場合によってどっちかなぁと見定めるフィーリングみたいなのを育てるということが、ポイントなんだろうなぁと思いまちゅ。

ということで季節の挨拶的な、前置きがちょっと長くなってしまいましたが、ということで1:00VEというのは、総合的なユニットだったりします。
主宰は荒井佑(あらいたすくと読みます。)さんで、一言で言うと全体的に的を得ている人で、エレクトロニカで色々な作品をつくっています。けっこう作品のファンも多いようです。曲はこちらから聴けたりしますhttp://www.myspace.com/shefallingsky
。曲が気に入ったら、メールしてあげると、とても喜ぶと思います。
ショパンが大好きということで、車でショパンをかけながら浜辺を走っているのが至福の時というとても変わったところもある人ですが、全体的には的を得ている人です。
今回のライヴでも是非ショパンノクターンを弾いてほしい!ということで、定番のショパンノクターン遺作嬰ハ短調を弾きました。
今回のポイントは、エレピからのラインをそのまま荒井さんのミキサーにつないで、荒井さんがぴよぴよエフェクトをかけるというものです。maxプログラムと一緒に演奏したり、サンプラーと一緒に演奏したりしたことはけっこうあるけど、こういう風にオーディオな感じでクラシック曲にエフェクトかけるのは初めてなような気がします。
ライヴは3部構成になっていて、1部はピアノとマックで即興、2部はショパンとダンスとマック、3部はオイラのヒットオリジナル曲「雪の夜」とダンスとマック、でちた。
荒井さんは、ALESISのエアーFX(だったかな)という手をかざしてコントロールするエフェクターを2台使ってました。ナイスなサウンドでちた。

ダンスはハートフルでファンタスティックなやのえつよさん、ウィリアムさんとも知り合いだそうで、ラーメンで言うと、全部入りみたいな、この人一人で、麺と具とスープが全部入ってるみたいな人です。女性ということで言うと、少女とお母さんと妹と姉が、全部入っちゃってて心地いい人です。絵的には風そよぐ草原で、白いワンピース着て、白い帽子を片手でおさえながら、花を見ながら喜んでいるような感じの人です。作詞・作曲をする女性歌手が持っているような、世界に対する繊細な感受性も持っている人で、そこいらへんが、やのさんをたんなるダンサーというだけではなく、創造的なアーティストたらしめてるのかなぁと思いまちた。
飲み屋で話していた時、現代のダンスには、おもに「コンテ」というのと「げんぶ」というのと「舞踏」というのがあるというのを教えてもらいまちた。
とにかくジャンル分けネタが大好きなのでうれぴかったです。
「コンテ」というのはコンテンポラリーダンスの略で、「げんぶ」というのは現代舞踊の略で、「舞踏」というのは、暗黒舞踏とか山海塾とかだそうっす。
上記3つの中だと舞踏はわかるわかるって感じだけど、コンテとげんぶの違いはよくわからなかったので、色々違いを聞きました。聞いた感じでは「げんぶ」というのは現代舞踊というシーンというかジャンルがあって、「コンテ」はその現代舞踊以外、色々なダンス以外、みたいな感じなのかなぁと思いまちた。
今どきのダンスの人のこと全然知らないと思ってたけど、よく考えたらあいのてさんワニバレエでおなじみ白井剛さんってこのへんの人ではないのかなぁと思うとちょっと身近な感じで、親近感も出まちた。
あとコレオグラファーって言葉も初めて聞きまちた。振付家っていう意味なんですね。
自分は、もともとダンサー好きでジャワ島・バリ島のガムランダンサー、ベリーダンサー、サンバダンサー、ガフィエラダンサー、トランスのパーティーで踊る人を眺めているとホクホクするんだけど、こういうアートだぜ!みたいなダンスもとってもいいなぁ、素敵だなぁと思いまちた。

それからひぃろさんというVJの人がいるのですが、きましたよ、オイラの大好きなジャンル分けネタ。それもメタルです。
ひぃろさんはデスメタルのバンドのギタリストなので、下北沢のタイ料理屋ティッチャイhttp://tit-chai.jugem.jp/で、タイ風きしめん食べながらデスメタルについて教えてもらいました。
ウィリアムさんがよく紹介してて、前から興味あったんですよね。
まず、デスメタルには、ブルータルデスメタルというのがあって、その中にニュースクールブルータルデスメタルと、オールドスクールブルータルデスメタルというのがあるそうです。
またブルータルデスメタルをブルデスと呼ぶこともあるそうで、USニュースクールブルデス、ヨーロピアンブルデス、ゴア・ブルデス、グラインディング・ブルータルデス、サイコ・カオティック・ブルデス、テクニカル・ブルータルデス、ハイブリッド・ブルデス、ポルノ・ゴア・ノイジーデスなどさらに色々な種類があるそうです。
とにかく全体的にテンポが速い。スラッシュメタルよりも圧倒的に速い。ほとんどドラムは、刻むというよりヴィブラートに近いそうです。
ヴォーカルはガテラルというデス声ですね。これはホーメイのカルグラに近い唱法なのかなぁと思います。
ひぃろさんのバンドは、ハードコアを起源とするグラインドコアとブルータルデスメタルの間ぐらいのテンポ感だそうです。
このグラインドコアというのもデスメタルとは違うながらもけっこう中心的な流れを形づくっているようです。
自分達が昔スケートロックと言っていたRoseRoseとかスーサイとかは西海岸系コアという風にまとめられているそうです。
ひぃろさんが言うにはコロンビアやインドネシアデスメタルはすばらしくてイケてる、とのことでした。コロンビアやインドネシアがいい、というジャンルがあるのはなんだかとてもいいなぁと思います。
またWikipediaを参照したところ、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AB
中国に「窒息楽団」というデスメタルバンドがあるらしく、漢字文化で育った日本人としてはとてもイメージしやすいですね。
とにかくとてもためになるレクチャーでタイ料理の辛さもあいまってHOTになりましたよ。
まぁ音楽の場合このように紙の上で、言葉だけで語ってもしゃあないので、とにかく聴いてみようかなと思いまちた。

自分はこういう風に音楽のジャンルが細分化されて、いっぱい名前がついてるのを見るとよだれが出ちゃうんですよぉ。
以前お勉強と購入の参考のためテクノ・バイヤーズガイドという本をよく読んでいたんですが、これもけっこう細かく名前がついていて幸せな気分になります。バリアリックビート、レイヴ、ハ−ドコア、デトロイト・テクノ、ブリティシュ・テクノ、アシッド・ハウス・リヴァイヴァル、ジャーマン・トランス、ハード・ミニマル、ディスコ・リスコンストラクト、ディープ・ハウス・リヴァイヴァル、ブレイクビーツ・リヴァイヴァル、ビック・ビート、ゴア・トランス、サイケデリック・トランス、エレクトロ、ニューウェイヴ・リヴァイヴァル、エレクトロニカクリックハウス、チル・アルト、イージーリスニングなどなどです。
エレクトロ、とエレクトロニカも違うんですね。これはゴッグズゴックが違う、みたいな感じでしょうか。違うか。

自分は、ずいぶん昔からこのジャンル内内ゲバ、というのに関わってきて、ジャンルの中でバリケードがつくられたり、火炎瓶が投げかわされたりしたのを見て、河合奈保子の「ケンカをやめて」のようにみんなまぁ仲良くしようじゃん、みたいになだめたりしてきたのだけど、不思議なことにジャンルあるとこには、細かいジャンル分けが必ず自然現象としてたちあらわれてくるのだということがわかってきてから、このジャンル分けに関してとっても興味が出てきまちたね。花の名前みたいできれいだな、とさえ思えてきました。多分このジャンルの分かれ方なんかも細かく分析して、数式化すると黄金分割とか出てくるのかなぁ。

また逆に、楽音を周波数として細分化することにより、全ての音楽ジャンルを「音楽」という同一の領域で認識する研究というのも以前からやっていて、こちらもとても面白いです。
この方式で認識するようになると「ゆず」も「サルサ」も「ショパン」も「ガムラン」も「テイ・トウワ」も同じ音楽の違う周波数パターンの組み合わせという風にとらえることができるというわけです。メロディーとコードの音楽、平均律以外の音楽、自然音&機械音&その他SE的な音が全て同一の領域で認識できるというわけですね。